聖徳太子の観音さま

聖徳太子の「和の精神」を体現する、今を生きる観音さま

「仏教を大切にしていた聖徳太子は、観音様の生まれ変わりである」という聖徳太子信仰は、平安時代頃から広まります。

そこで、聖徳太子没後1400年を記念して、
「和の心」を伝えるべく新しく観音様をつくりました。

新しい観音様は、【身を乗り出す姿勢】をされています。
これは、人々の悩みや苦しみを救おうとしている「救世(ぐぜ)観音」と呼ばれるお姿です。

高さは約60cm程で、あまり大きくはありません。
敢えてこの大きさを選択したのは、
車イスの方、女性やお子さん、あまり体格が大きくない方など、
【どんな方でも観音様としっかり目を合わせ、心を込めてお参りできるように】と考えたからです。

「和を以て貴しとなす」
聖徳太子が制定した十七の条憲法第一条には「和の精神」が込められています。

コロナ禍で人々が分断され、不安と猜疑心が蔓延しやすい今こそ、
「和の精神」を体現する観音像を制作する意義があると確信しています。

また今回はクラウドファンディングを通じて、全国の皆様と「和の精神」をともにし、観音様に祈りを託しました。
100年後の1500年大遠忌まで大切に安置される観音像の台座には、ご支援いただいた皆様のお名前を彫り、願いを未来へ繋ぎます。

四天王寺住職からのメッセージ

三重県津市にある曹洞宗塔世山四天王寺第54代住職の倉島隆行です。
今から1400年以上前、聖徳太子により建立されたと伝えられる当寺には、重要文化財である聖徳太子像や薬師如来像をはじめとして、貴重な寺宝や史跡が数多く残されています。

また、境内には四季の移ろいを感じられる風景が広がり、まさに「山紫水明」を楽しんでいただくことができます。常に「開かれた場所」を目指し、幅広い年代、属性の人が足を運びやすいよう、様々な取り組みを行ってきました。

一般の人にも仏の教えをわかりやすく伝えるための「坐禅会」、
気軽に禅寺の雰囲気を味わっていただく「禅体験」、
「写経のつどい」の他、2021年は新たに高齢者の自立支援事業も開始しました。

1400年大遠忌に関連する取り組みとして、
「聖徳太子没後1400年限定御朱印」も行っています。

地域のみなさまの拠点となるような場所を目指して、
これからも様々な取り組みを行ってまいります。

人々を救おうとする「救世観音(ぐぜかんのん)」

観音様のお姿となる「木曽檜」を買い付けたのが、ちょうど10年前でした。
そこから海に木材を運んで5年ほど寝かせ、さらに乾燥、製材し、はじめて彫刻する準備が整います。

時間と手間を惜しまない伝統技術は、長く観音様を残すことにつながります。
まさに「壮大」な事業です。

制作は、仏師の冨田珠雲(とみた・じゅうん)さん、鍛金作家の何惠娜(か・えな)さんのお力で着々と進み、このたび完成となりました。

観音様は、「身を乗り出す」姿勢をされています。
これは、人々の悩みや苦しみを救おうとしている「救世観音」と呼ばれるお姿です。

装飾する宝石や真珠等のパーツは、たくさんの方からご寄付いただいたもの。
みなさまの祈りが託されたお姿です。

小さなお子様でもしっかりと観音様と目を合わせ、心を込めてお参りできるように、
60cmほどのサイズで制作しました。